ECU書き換えは、安全かつ確実なポテンシャルアップを狙える!
アバルト595のターボパワーをさらに引き上げることができる「コンピュータチューニング」とは、いったいどんなことをやっているのか? ここではノーマルECUの役割や機能を説明しながら、コンピュータチューンの代表である「ECUチューン」について解説していこう
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La Buono(ラヴォーノ)
ラヴォーノブランドを展開するアドバンスステップは、アウディでも長年レース活動を行っており、そのマシン作りの過程で得たエンジン制御のノウハウを、ストリートカー用のコンピュータチューンに生かしている。アバルト500/595系については、シリーズやエンジン仕様によって異なるすべてのタイプに対応している。
「基本的には、エアクリーナーやマフラー、それにダイレクトコイルを交換したようなライトチューンレベルの車両に装着することを前提にデータを作成しています」と星名代表。
ただし、吸排気系のライトチューンといっても、キャタライザーをスポーツタイプに変更するなどして排気効率が大きく変わった車両では、プレミアムバージョンがオススメ。さらにタービン交換などにステップアップした車両や本格的にサーキットを走るような車両には、現車合わせバージョンを用意している。3つのバージョンから選べるというのもラヴォーノECUチューンの魅力だ。
プログラムデータは転送ユニットを使ってECUにインストールされる。アバルトでは前期モデルはOBD 端子、後期モデルでは ECUカプラーから転送することができる
ノーマルが 165ps仕様で純正形状エアクリーナー、リヤマフラー、ダイレクトコイルを装着した車両をノーマルモードでシャシダイでテストした。最高出力が 29psアップしている点に加え、トルクカ ーブの盛り上がり、直線的な立ち上がりなど、体感できる「速さ」を獲得していることがわかる
エンジン制御のためのデータは ECU 内にあるが、ECU チューン(ROM チューン)では、このデ ータをチューニングデータと入れ替える、または上書きするという作業が必要になる。その際に使われるのが転送ユニットとノートパソコンだ。かつてのように ECU 本体を分解する必要はなく、パソコンのアプリを使って、ノーマルデータをコピーして転送し、その後、チューニングデータを送り込む。
<La Buono ECUチューニング> スタンダードVer ¥110,000 プレミアムVer ¥181,500 現車合わせVer ¥275,000~ https://www.la-buono.jp
Digitai Speed(デジタルスピード)
デジタルスピードのECUチューニングデータは、クルマの仕様に応じて3タイプが設定され、ステージ1は完全ノーマルの状態から吸排気(マフラー/エアクリーナー)を変更したライトなレベルに対応。
ステージ2は、ステージ1の仕様に対して、スポーツキャタライザーやストレートパイプ(競技用)など排気抵抗を大きく低減させるチューニングが施された車両に適合。純正の燃料系の容量を最大限使い切るセッティングといえるだろう。
そして、最強バージョンがステージ3。こちらはスポーツキャタライザーに加え、ビッグタービンを装着した車両を想定したセッティン グとなっている。それぞれのステージに料金が設定されているが、
各ステージをベースに、バブリング(アンチラグ)のオプションを追加するユーザーが近頃は増えているそうだ。バブリングはアクセルオフ時にエキマニ内で混合気を燃焼させることで、ターボのブースト圧を保ち、ターボラグを軽減するという仕組みだが、高人気の理由は、その機能だけでなく、ド迫力の「サウンド」が得られるから。ただし、純正キャタライザー損傷の恐れもあるということで、スポーツキャタライザーを装着するタイミングでのバブリング機能追加を推奨している。
デジタルスピードでは、排気系チューンの一環としてスポーツキャタライザーを装着するタイミングが、ECU セッティングの上では分岐点になると考えている。ステージ 2 以上では大幅なパワーアップが期待できるからだ
エンジンチューンの過程で冷却系の容量不足が起きると、パワーを上げても水温や吸気温の上昇によりECU が補正制御をしてパワーダウンする。これを防ぐには冷却系の強化が必要になる。温度管理がパワーアップの条件なのだ
ECU チューンを行った車両では、ノー マルデータを保管しておく必要がある。何らかの理由でノーマル復帰する際、シリアルナンバーがあるので、他車のデータを使うことができないからだ。そこでデジタルスピードでは、CD にデータを保管してオーナーに配布している。これなら日本全国に 45 店舗を展開するデジタルスピードのパートナーディーラーで、ノーマルに戻すことができる。安心のアフターサービスといえるだろう。
<Digital Speed ECUチューニング> Stage1(ベーシックプログラム) ¥99,000 Stage2(スポーツ触媒/ ストレートパイプ対応プログラム) ¥121,000 Stage3(ビッグタービン/ スポーツ触媒などに対応) ¥209,000〜 DIGITAL-SPEED [デジタルスピード] ECUコンピュータチューニング
DTMオートトランス ¥88,000
マニュアルミッションがベースとなるMTA では、専用の TCUによって自動クラッチ操作が制御されている 。TCUはエンジン同様、ドライバーのアクセルの開け方から目標トルクを導き出し、素早い操作をするドライバーには、レスポンス良く変速し、クラッチをつなぐという制御を行っているのだ。だから、純正でもオ ートモードとマニュアルモードでギヤの変速レスポンスやクラッチのつながり方が異なるのだ。そこで、この仕組みを利用して、変速タイミングやクラッチの断続タイミングを変更・調整しようというのが、「オートトランス」。いわばMTAの TCUチューンだ。変速フィーリングが格段に良くなるチューニングだ。
Stile(スティーレ)
サーキットで速いアバルトを作り上げることに定評のあるスティーレでは、ストリート車両、サーキット車両ともに、ECUチューンは原則として「現車合わせ」で行っている。それは、ECUチューンを導入する車両の多くが、すでに吸気系/排気系、点火系をチューニングしているケースが多く、それぞれのクルマによってチューニングの内容が異なるからだ。
現車合わせセッティングの際、まず方向性を決める。ストリートなのかサーキットなのかは大きな違いになる。ストリートしか走らないという車両の場合、ピックアップ特性を向上させると、気持ちよく走れるし、燃費もよくなるケースは多い。サーキットを走る車両では、低速ギヤ・高速ギヤともに、アクセル全開の連続で長時間、エンジンに最大負荷をかける状況でも、パワー(トルク)がしっかり出ていて、なおかつ壊れないセッティングにしなければならない。
アバルト595のエンジンは、吸入空気圧とエンジン回転数をもとに燃料噴射量、点火時期を制御するため、マップセンサーやブーストセンサーの役割は大きい。ECUチューンの際には正常な作動を確認しておきたい
「チューニングでどれくらいパワーが上がったかをシャシダイで計測しますが、重要なのは マックスの馬力ではなく、自分が必要な領域でのトルクの出方です。とくにサーキット仕様ではアクセルオン時のトルクとアクセル全開時の高回転でのパワーの伸びが欲しいので、セッティングで目指すのはそういう特性を向上させることです」(Stile上松代表)
<Stileオリジナル ロムチューン> ストリート用 ¥143,000 サーキット用 ¥154,000〜 埼玉県川口市のイタリア車専門店 ースティーレー
MTAデータ変更 ¥88,000
アバルト595のMTA(ATモード付き5速シ ーケンシャル)は、構造としてはマニュアルミ ッションと同等ながら、クラッチ操作を自動で行うという仕組み。クラッチを断続する際のタイミングやレスポンスは、MTA 用のECUによって制御されており、A/Mモードの違いやアクセルの開け方に応じてコントロールされる。
このシステムを利用して、MTA 用ECUのデータを変更することで、変速レスポンスを調整するチューニングが可能になる。キレのいい変速操作を実現するための「MTA・ECUチューン」というわけだ。
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