2台のアバルト・コンバーチブルをお揃いで所有するご夫妻
今回は、現役アバルトオーナーのご夫妻を紹介。しかも、2台お揃いでビコローレ(ツートン)ボディのコンバーチブル「500C」と「595C」という、激レアなパターン。ご夫婦や家族でチンクを2台所有のケースは見たことあるが、ここまでソックリな2台というのは前代未聞では!? 早速お話を聞いてみることに…
オープンカー好きがもたらしたアバルト500Cとの出会い
石川貴史さん(夫)のお兄さんがクルマ好きで、FD3S、NAロードスターといったスポーツカーを所有。その影響でクルマ、特にオープンカーが好きになって、ご自身もロードスターを所有するように…。
しかし結婚して家族が増えて、実用性を考えて手放したのだが、やっぱりオープンが好きなのは変わらずで、「じゃあ、家族4人が乗れて、楽しいオープンカーってないのかな?」と自問自答の中で出てきたのが500Cだった。
まずは奥さんに内緒でディーラーへ行き、どんなものかを見てみることに。実は「FIAT500C」が候補だったのだが、ディーラーで「アバルト500C」のほうを見て、「こっちだな!」と心変わり。いつかは手に入れたい、と憧れの存在になっていった。また、たまたま展示されていたのがビコローレカラーだったので、その理想形がずっと頭の中に残っていたのだという。
それからしばらく経って、子供の送迎に奥様用のクルマが必要になり、車両価格30万円のMINIに乗っていたが、すぐに故障してしまい、入れ替えのカタチで初めの「500C」がやってきたのは2019年のこと。3ドアなので「お子さんの乗せ下ろしに便利」とは到底言えなかったが、夫妻揃ってアバルト500Cを気に入っていた。
595Cは、前オーナーが結びつけてくれた、強い“縁”を感じさせるクルマ
でも、なぜ2台に「増車」することになったのか?
あとからやってきた595Cは、旦那さんの知り合いから譲り受けた車両で、オーナー本人が体調を崩し、「ぜひ石川さんに乗ってほしい」と、たっての希望で託されたもの。その後、前オーナーさんも亡くなってしまったので、ことさら強い想いが込められた1台。
「そもそも、500Cの次に乗るなら、やっぱり595Cだな! とは心に決めていたんです。それで、いつも通るルートにある専門店に置いてあった中古の595Cが気になっていたのですが、いつしか売れてしまって…。あ〜売れちゃったのか、と諦めていたら、ひょんなところで、仕事を通じて偶然そのオーナーさんと繋がることができたんですよ」
そして前述のように、体調不良を理由に、クルマを石川さんへ託したいという話をいただき、譲ってもらう際も、「同じボディカラーのアバルトが2台並んでいたらカッコいいよね。ぜひ500Cと595Cを並べて置いてほしい」というリクエストを受けたことから、シンクロした500Cと595Cがご夫妻の手元で揃うことになったのだ!
ご自宅にも、2台を並べて置ける車両保管スペースがあり、通りがかる人が「なんで同じクルマが2台??」と振り返っていくことも珍しくない。「実はマイホームの外壁もツートンになっていて(笑)。これはたまたまなんですけどね」
2台の足元には、異なる「OZ RACING」ホイールをセット
実は2台の足元には、共通して「OZ RACING」のホイールが装着されている。この理由を聞いてみると…
「アバルトならやっぱりOZホイールだな、という憧れがあったんです。『ウルトラレッジェーラ』のデザインが大好きでしたね。500Cのホイールを選ぶ際も、「スーパーツーリズモ」のデザインにビビッと惹かれた。赤いロゴデザインがアクセントになっていて、マットブラックのカラーとも相性がいいですよね。すごくマッチしてて、気に入ってます。欲を言えば17インチが欲しかったところですが、当時16インチタイヤを持ってたので。それに合わせるサイズで選びました」
「一方の595Cは、前オーナーさんの趣味で選んだものになります。『フォーミュラHLT』を履いています。ちょうど知り合った頃、お互いに「OZホイール、いいよね〜」と意気投合して、それぞれがOZホイールを買うことになって」
“イタリアンデザインならではの独創性”がOZホイールの魅力
OZホイールの魅力を聞いてみると…
「やはり、イタリアンデザインの魅力というものを強く感じています。他にはない独創性…。例えば『フォーミュラHLT』のスポーク裏側がアンダーカットされている造形美。そしてモータースポーツシーンでの実績も、グローバルに活躍していて、歴史があってダントツですよね。そんなところに自分も取り憑かれていくようになったんだと思います」
今度は595Cのほうを「レジェンダ」に履き替えることが決まっていて、すでにオーダー済み。クルマやモータースポーツ好きな奥様も、ホイールの入れ替えをめちゃくちゃ楽しみにしているとか。
前オーナーがお亡くなりになってしまい、とても悲しいというご夫妻だが、今でも前オーナーのご家族と親交があり、その関係が続いている。車両の登録ナンバーも含め、その遺志をしっかりと受け継いでいるのだった。
<撮影協力:富士モータースポーツフォレスト>
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